蝶番をビスで止めているとズレて付けてしまったり、蝶番を何度も付けたり外したりしてユルユルになってしまった経験は誰もがあるんじゃないかな?
ユルユルになってしまってビスが効かなくなってしまうのを「ビス穴がバカになった」なんて言ったりする。
スライド丁番とかは、ある程度の所に付ければ、付けてから調整が少しで出来るのでいいんだけど、付けてから調整機構がない丁番だと一発勝負的な側面がある。
一度ビスで止めると穴があくので、微妙にズラして打ちなおしても、元穴に誘導されてしまうのでうまくいかないんだよね。
付ける位置がズレてしまった、穴がゆるゆるになってしまった、そんな時の裏技的な対処法を解説したい。
自分は主に、家具の扉や箱物の蓋などに平丁番を使用するので、それらで使う平丁番を例にしたいと思う。
目次
丁番がズレたり、ビス穴が大きくなった時の対処法
丁番を付ける時に誰でも経験すると思うけど、ズレちゃう。
本人はズレてつける気なんてなくまてもズレちゃう。
写真で見ると一見ズレてないように見える。
写真のように直角スコヤを当ててみるとわかりやすい。
「このぐらい気にしないよ」って思うかもだけど
扉の開閉のために付けるのであれば、このズレは開閉に影響する。
丁番の取り付けは、とても繊細なのだ。
ビス穴が小さい時の対処法
「テレレレッテレ~♪爪楊枝」
必要なのはこれ!
冗談ではなく本気です。
「丁番がズレた!」「ビス穴がユルユルになった!」って時に大活躍する。
もちろんズレないで付けれられるのが一番だけどね。
爪楊枝の先端にボンドをつける。
ズレた穴に爪楊枝を突っ込んで、軽く玄翁(げんのう)とかで頭を叩いていれる。
叩くのは「コンコン」って軽くで大丈夫だよ。
そんで、爪楊枝の余分部分を根元からニッパーで切る。
ニッパーは根元から切るので斜めになってるやつが切りやすい。
ニッパーで切ると切った部分が飛ぶから気をつけてね。
心配ならアサリがついてない鋸で切るといいと思う。
写真は「ライフソー クラフト145」、ダボとか切るのに便利。
アサリのある鋸で切ると材の表面を傷つける可能性があるから注意。
爪楊枝でビス穴が綺麗に埋まった。
これでズレた穴を無かったことにできる!
ボンドが乾く前でも、すぐにビスを打ちなおしても結構大丈夫なんだけど、ボンドが乾いてからの方が確実。
新たにビスを打ちなおして丁番のズレを修正した。
「うん。これならいいね」
大き目のビス穴の対処法
爪楊枝の先端を切る
先ほどの丁番よりも少し大きいタイプで、丁番のビス穴も大きいのでビスも当然大きくなる。
丁番のビスを抜いて、このビス穴を埋めてみることにする。
ビス穴が少し大きい場合、爪楊枝の先端部分は尖っているので、そのまま入れると穴の中で隙間が出来る。
なので、先端部分を切ってしまうことで隙間を少しでも無くそうってわけ。
後は同じように、爪楊枝の先端にボンドをつけ穴に入れて玄翁で少し叩いてニッパーで切る。
爪楊枝を入れた時に少しゆるいがボンドを塗って乾いてしまえば、ボンドも穴の隙間を埋めてくれるので、このぐらいであれば問題ない。
割りばしを使用する
「テレレレッテレ~♪割り箸」
コンビニでもらった割り箸とか家に余っていたりすると思う。
うれしいことに一つだけ爪楊枝が入っていたりする。
この爪楊枝、使わないからって捨ててない?
こういうの取っておけばビス穴を埋めるのに使えるんだよね。
まず、割り箸を二つに割る。
割り箸の先の方をカッターで削る。
少し削ったら、少し回して削ってを繰り返す。
ある程度削ったら穴に合わせてみる。
穴の大きさに合うよう割り箸を削ったら、ボンドを塗って叩いて入れて鋸で切る。
割り箸でビス穴が綺麗に埋まった。
割り箸であれば、かなり大き目のビス穴に対応できる。
爪楊枝を複数つかった対処法
割り箸より爪楊枝の方が一本辺りの価格は安いし、家に割り箸が無いって時は爪楊枝を複数使ってビス穴を埋める。
手順は爪楊枝1本の時と同じだけど、それを2本でやるだけ。
2本の爪楊枝をいれるので楊枝の先端は切らずに入れる。
突っ込んだら頭を軽く交互に叩く。
ある程度入ったら余分の部分をニッパーで切る。
※楊枝1本でも飛ぶけど、2本だとかなり勢いよく飛ぶので注意。
この方法は先の尖った楊枝を複数本、無理くり入れる感じ。
ビス穴が綺麗に埋まった。
もっと穴が大きい場合は爪楊枝を3本、4本とかでやるのもいいけど、複数本入れた場合はボンドがちゃんと固まるまで待った方がいいと思う。
そんないっぱい入れなきゃいけない時は、割り箸の方がいいと思うけどね。
その辺は、それぞれの感覚で。
そもそも丁番がズレないためには
扉に丁番をつける時なんかは掘り込むのが普通。
この掘り込みをなるべく丁番がピッタリ収まるようにしておくと、ビスで止める時に丁番が動きずらいのでズレにくい。
掘り込みを入れないで付ける時などは、丁番の裏に両面テープを貼って取り付けたい位置に張り付けてからビスを打つのもいいかもしれない。
しかし、丁番をいくら動かないようにしてもビスを打つ時に穴の際とかに打ってしまうとズレてしまう。
それを避けるための方法を3つ解説。
3つ目がオススメな方法なので最後まで見てね。
千枚通しを使う
丁番の穴のセンターに「千枚通し」を使って真ん中辺にグッっと押して印をつける。
写真のように千枚通しで少し穴をあけておけば、ビスを打つ時にズレにくくなる。
尖ったビス先が千枚通しでつけた穴にハマることで、この位置からビスが入っていく。
昔はよくこの方法で丁番つけてたような気がする。
ただ、一昔前までのやり方かなとは思う。
今は便利な道具があるからね。
ただ、道具のない人はこの方法しかない。
ドライバーのビットでグリグリ
特に下穴とかをあけずに直接で構わない。
電動ドライバーに取付けた+ビットで、丁番をつけたい位置で動かないようにしたら、スイッチを入れてビットの先端で掘ってしまう。
この方法は主に柔らかい木材にしか通用しない。
ドライバーの力でビットの先端が掘れるような樹種じゃないと厳しい。
硬い木はしっかり下穴をあけようね。
回転最初が穴の際だろうが、ビットの先端は最終的には上の写真の位置で止まる。
その時センターになるはず。
それを利用した方法。
そうすると丁番のビス穴の中がビットの先端の形状になるので、ビスが真ん中へ誘導されるんだよね。
でも、これも一昔前までの方法な気がする。
センタードリルを使う
センタードリルってのはこういうやつ。
丁番のビス穴はビスが出っ張らないように皿がとってある。(皿のとってないものもある)
センタードリルビットの先端も皿がとってあり、丁番のビス穴にピッタリと収まる。
丁番にセンタードリルの先端を入れてみたらこんな感じ。
インパクトや電動ドライバーのスイッチを入れて下に押すと写真のように錐が出てくる。
丁番のビス穴にピッタリとハメて、そのセンターに錐が出る仕組み。
こんな感じでセンター(真ん中)に下穴があけられる。
これが現在もっともポピュラーで多くの人が丁番にビスを止める時に使ってると思う。
手軽で素早くセンターに下穴が開けられるので、知らなかった人はぜひ活用しよう。
おすすめセンタードリルビット
センタードリルビットは1本あればOKってわけじゃなく、丁番のビス穴に応じて使い分ける必要がある。
径の小さいビス穴には、それと同じ径のセンタードリルが必要。
それほど高いものではないので、各種サイズをセットで持っておけばいいと思う。
その中で一番合う径のものを選べばOK。
ドリルビットの上から被せるだけで使える「センター一発」がオススメ。
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