何もないところから形にしていく木工DIYは楽しい作業なんだけど、安全は最優先に考えないといけない。
特に目は重要な器官なので、傷つけてしまうと生活が一変してしまうことにもなりかねない。
保護メガネは、「飛び散る木屑」、「粉塵」、「破裂するガラス」、「飛び跳ねる金属」、「溶接などの強い光」、「薬品」、などから目を守ってくれる。
「保護メガネなんて何でもいい」と思いがちだけど、自分に合わないものだとストレスを感じて保護メガネをしなくなってしまうと本末転倒。
保護メガネを実際に購入しようとした時に一番気になることが「レンズの曇り」。
保護メガネを選ぶ際のポイントを自分なりに段階的に解説したい。
自分の作業環境に見合った保護メガネを探すのに参考にして欲しい。
目次
保護メガネをする理由
木工DIYをしていると様々な電動工具を使うことになると思う。
便利な反面、切り屑などの飛び散り方は手道具の比ではないよね。
集塵機などを使って、しっかりと集塵していればそれほど飛散することはないが、それでも100%ではない。
自分的には特にトリマー・ルーターを使う時などは保護メガネをするようにしているんだ。
トリマーも別売りの集塵ダストがついているベースに付け替えて集塵機とつなげれば、集塵できるんだけど、少しだけ使いたいって時は、いちいち繋げるのが面倒。
トリマーも少しずつ削れば切屑は小さいが、削る量が多いと切り屑は大きい。
この切屑の破片が目に入る事が多々ある。
そうすると目の中がゴロゴロしてて中々取れないんだよね。
痛いし、ヤバそうな感じするし、気になるし、で作業どころではなくなる。
粉塵みたいな粉状のものでも、痛い思いはしないかもだけど目にとっていいはずはないし、アレルギー反応とかもあるかも。
トリマーやルーター以外でも、テーブルソーのキックバックとかで目に刺さる可能性もあるので、機械を使う時はしておいたほうが無難。
目は私たちが世界を理解し、色や形や動き、相手の表情の変化などのコミュニケーションにおいても重要。
いつも見えているからその恩恵を忘れているかもしれないが、とても大事にしなければいけない。
DIYの目のケガがもとで視力などを悪くすると、その後、視力低下によるもっと大きな事故につながるかもしれない可能性がある。
保護メガネと眼鏡の違い
自分は眼鏡をかけたことがないのだけど、通常のメガネには耐衝撃性は備わってないと思われる。
つまり保護メガネは耐衝撃性が備わっている。
通常のメガネをして作業していてレンズに強い衝撃が加わった時に割れてしまったら危ないよね。
ガラスで目を傷つけるかもしれないし、目の周辺をケガするかもしれない。
保護メガネはメーカーごとに耐衝撃性の他にも目を守るための工夫が日々されている。
花粉に有効
保護メガネには隙間から粉塵などが入らないように密着するようになるものもあるので、そういったやつは花粉症にも効果があると思う。
自分も花粉症で2月半ば~5月中頃までがしんどい季節で、ただでさえ花粉症でしんどいのに、粉塵とかが入ると目が真っ赤になる。(/_;)
目もかゆくなるので、粉塵が入った状態で目を擦りまくり。
なので、花粉症の時期は、「切屑・粉塵」の他に「花粉症」の対策もかねているんだよね。
保護メガネの中には、脱着式のガスケットがついていたりするので、粉塵作業や花粉症の時期はつけておくといいかもしれない。
ガスケットってのは、メガネの縁にスポンジ状のものをつけてより密着させるやつ。
メーカーによってはガスケットの素材は違うかも。
花粉症のキツイ人は、そういうのを選んだ方がいいかもね!
選ぶ基準
JIS規格
難しい規定についてはよく知らないが、保護メガネと言うからには飛来してメガネに当たった時の耐久性が必要で、簡単に割れてしまっては保護の意味がない。
保護メガネをしてることで、目が疲れやすくなったり目に深刻な問題が起こらないために、色々な基準が設けられているってことだと思う。
メガネに問題があると頭痛がしたり目以外の身体に影響が出たりするので結構重要。
つまり、JIS規格品と明記されていれば、それらの厳しい審査をクリアした商品ってことになる。
自分は専門家ではないので、仕事で長時間利用している人達にも信頼されている「ミドリ安全」さんのホームページから引用させてもらうことにする。
下記「ミドリ安全.com」から引用
保護めがねのJIS規格について
保護めがねを着用した時に視力に影響を与え、目の疲労、ひいては頭が痛くなるなどの身体の不都合が起こらぬように、日本工業規格(JIS)ではレンズについて以下の通り規定されており、これをクリアするよう明示しております。
光学的特性
1.屈折力(球面屈折力・円柱屈折力)
JIS規格ではどのような経線においても、屈折力が0±0.12m-1であることと規定しております。
屈折力0±0.12m-1とは、焦点距離【f】に換算すると D = 1/f = 1/0.12、f≒8.3mとなり、8.3m以上の焦点距離を持つレンズでなければならないということになります。(度が入っていないこと)
この程度ですと、目には異常を感じないものです。
JIS規格では、中心から直径40mmの範囲において、どのような二経線間においても屈折力の差が0.12m-1以下であることと規定しております。
屈折力の差は、レンズの表面がきれいな球面でなく、その精度が悪いと生じます。(レンズにゆがみのないこと)
また、精度がよいものでもレンズの光学中心から離れるに従って差が出てきます。しかし、いずれにしろJIS規格による数値程度では目には感じません。屈折力(球面屈折力、円柱屈折力)
2.平行度
JIS規格では0.16cm/m以下であることと規定しています。
平行度とはレンズに対して直角に入った光がレンズを通過してずれる角度をいいます。
0.16cm/mではレンズを通過した光が1mの地点で0.16cmずれることになります。
0.16cm/m以下のずれであれば、やはり目には影響がないといえます。平行度
3.透明度
JIS規格では視感透過率が85%以上であることと規定しています。
視感透過率とは、人が目に見える割合を意味します。例えば、視感透過率が0%であるならば、全く光を通さず何も見えないことになります。
JIS規格で規定されている85%以上であれば非常に透明度が高く視力への影響はありません。
ミドリ安全.com
耐衝撃性
高い耐衝撃性を備えた保護メガネが欲しいって人は、レンズの素材がポリカーボネート製がおすすめ。
ガラスと同じぐらいの透明性をもちカメラのレンズなどにも使われているんだってよ。
ナニソレ調べでは、アクリルなどより50倍の耐衝撃性で、一般的なガラスよりも200倍以上の耐衝撃性があるそうだ。
ナニソレ調べが信用ならない場合は、ご自身で調べてね。
保護メガネとしては安心の素材ってわけだ。
紫外線(UV)からの保護あり・なし
屋内の作業部屋でDIYする人にはいらない機能かもしれないけど、屋外でDIYをする人はUVカットを必要とするかもしれない。
紫外線を浴び続けるのは目にとって良くないと言われていて、目の病気を引き起こしたりするんだって!怖いよね。
「サングラスを掛ければ大丈夫じゃん」って人もいるかもしれないが、色の濃さとUVカットは違うみたいだよ。
「ブルーライトメガネは紫外線も防いでくれるんじゃん」って思う人もいるかもだけど、UVカット〇%って表示がない場合は紫外線には対応してないらしい。
確認するべきは、
- UVカット率
- 紫外線透過率
透過率1%=UVカット率99%
保護メガネでUVカットの商品を探している場合は、この数字を良く見よう。
メガネの上から
メガネには耐衝撃性はないので、電動工具を使う際には保護メガネが必要。
保護メガネの中には「めがね併用可」となっている商品があるので、ご自身のメガネのサイズが入るのかを確認した方がいい。
めがねをしているから飛散する切屑から守れらると錯覚してしまいがちだが、割れるほどの衝撃があった場合、めがねをかけてない人よりも重大な事故になる可能性もあると思う。
めがねをかけている人こそ保護メガネは必須かもしれない。
保護メガネのタイプには
- 1眼型
- 2眼型
- ゴーグル型
メガネの上からかけられるタイプは1眼型かゴーグル型になると思う。
1眼型ってのは、レンズが二つにわかれてなくて一つのやつ。
曇らない
保護メガネを選ぶ際には、見た目のカッコよさとか、どれだけ密着して粉塵をガードするのか?などがあると思うけど、使いだして一番気になるのがレンズの曇り。
特にマスクをするとすぐに曇るって経験の人も多いんじゃないかな?
もし、「曇らない保護メガネがあれば最強じゃね!」って思ったことがあるのは自分だけではないはず。
曇る原因ってそもそもなんだ?
それは、冬に部屋の窓ガラスが曇ってしまうのを見たことあるよね。
車の運転中にフロントガラスが曇るってのも良くあるよね。
真夏に氷を入れたグラスまたは冷やしたグラスに飲み物を入れると、グラスの周りに水滴がつくよね。
つまり、曇りの原因は結露。
これは空気が含める水分の限界量を超えると水滴になるってことみたいだ。
気温が高いと空気は水分を沢山含めて、気温が低いと少ししか水分を含めない。
夏は湿気が高く、冬は乾燥しやすい、って言われるのはこのためだと思う。
なので、冬にマスクをして保護メガネをすると、マスクの中の温度は上がり湿度も増す。
それが隙間から漏れて急激に冷やされて保護メガネに結露を生む。
車のフロントガラスの曇りの原因で考えると分かり易い。
夏、外気は30℃以上で室内はエアコンで20℃だとすると、フロントガラスの外と内で温度差が出来る、急激に冷やされるので空気が含める限界量を超え水滴となる。
冬、外気は0℃で室内は25℃だとすると、フロントガラスの外と内で温度差が出来る。暖房で温められた空気が含める限界を超えると水滴となる。
ちなみに、エアコンをフロントガラスに直接当てると曇りが取れるのはエアコンで除湿されるので曇りが取れる。
車のフロントガラスの曇りを取るためには、窓を少しあけると籠った湿気が解消されて温度差も低くなるので曇りが取れる。
曇りやすい要因としては、フロントガラスが汚れていると、湿気が汚れに吸着されやすいので曇りやすくなるんだってさ。
これは、保護メガネにも言えることで、自分の指などが触れた時の皮脂やホコリなどがついていると曇りやすくなる。
なので意図的に曇りずらくするために、曇り止め効果のあるガラスクリーナーやメガネの曇り止めなどのコーティング剤を利用するってのがあるけど、その効果は以外と短い。
何度も塗り直す必要があるので、面倒。
なので、最初から保護メガネがコーティングされているものを選ぶと、使い始めてからストレスがないと思う。
ただし、勘違いしてはいけないのは、曇らないと謳っていても完全に結露を防止できる保護メガネってのはない。
この世の法則として、それは存在しえないはず。
気温差や湿度などの限界を超えた時は結露を生むってのが、この世のルールだからだ。
曇らないと言うよりは曇りにくいってのが正しい表現だと思う。
各メーカーさんが曇りにくい素材や、曇ったとしても人の目が曇りと判断できないようにする、などの工夫した保護メガネが曇りらない保護メガネと言われている。
【おすすめ】保護メガネ
DIYをする上で軽いってのは重要なこと。
重量を感じてしまうと、だんだん保護メガネをするのが嫌になってくる。
重量は30gとピーマン一個ぐらいの重さと言えばどれだけ軽いかわかると思う。
レンズは、「UVカット」、「防曇加工」、「防傷加工」でレンズの素材はポリカーポネート。
ポリカーポネートの耐衝撃性については、もう解説したからどれだけ凄いかはわかってるよね。
JIS規格品であることも安心できる。
防曇性能に優れていて、マスクをしていても曇りにくい。
ガスケットは別売りなので、ガスケットを付ければさらに粉塵や花粉なんかにも対応できる。
それ以外の作業の時はガスケットを取りはずして使ってもOK。
デザインもカッコイイのでおすすめ。
騒音から耳を守るイヤーマフについては下記記事を見て欲しい。
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