脚のある家具が不安定でガタついていると、何かイライラしちゃう。
でも、家具と床どっちが狂っているんだろう?
昔の板の間なんかだと無垢の木が変形とかするだろうから床の平面性に信頼はおけなかったかもしれなが、現在のフローリングはかなり平面が確保されているように感じるけどね。
それでも、絶対ってわけじゃないし、ある所は平面だけど、ある場所は平面じゃないってことも。
そんな時に役に立つのが「アジャスター」。
この記事では、脚付きの家具にアジャスターを取り付けを実践してみた。
アジャスターを取り付けることで、不安定さを解消し、家具の安定性を向上させることができる。
下穴の開け方から鬼目ナットの取り付け方までを自分なりにやってみるよ!
まずは動画を見て欲しい。
下穴をあける準備
アジャスターを取り付ける位置・中心がわかるように対角線を引く。
千枚通・アイスピック・ポンチ、なんでもいいんだけど穴をあける位置に小さい穴をあけておくと、ドリルの先端がこの穴に合うところに部材をおけばいいだけなので位置決めが簡単。
また、今回はボール盤バイスなどを利用しないで手で持って押えるだけの時などは、初動のズレを防いでくれる。
位置がズレる場合ってのは大体、回転する初動なんだよね。
逆にドリルが食い込んでしまえば、位置がズレることはないよ。
ボール盤のセッティング
アジャスターのネジが最大で入る位置に目安として墨付けしてるよ。
墨付けした位置より少し深く1mm~2mmぐらい深くなるようにした方がいいと思う。
深い分には問題はないが、浅いとアジャスターが入りきらない。
ドリルの深さ調整は、上写真の赤枠に目盛りがあるので、これを利用してもいいけど現物で印しをするのが一番間違いないと思うので、自分はあまり利用しない。
位置決めは写真のナットを下げたり上げたりすることで深さを調整できる。
そもそも、あける穴は鬼目ナットを入れるための下穴。
なので、鬼目ナットの大きさよってあける穴の径は変わるよ。
今回使用する鬼目ナットは、「ツバ付きねじ込み式」
M6の鬼目ナットなので参考下穴径は8.7mm~9mmとなってるので、9mmのドリルを使用した。
鬼目ナットを購入すると裏にこんな感じで早見表が記載されているので、それに従おう。
六角のねじ込み式の場合、六角レンチのレンチサイズも記載されているので用意しておこう。
適当に穴をあけると、ユルユルになってしまったり、キツくて途中で入らなくなってしまう。
自分は、キツいのに無理やり回して後少しって所で、六角の穴が潰れ(なめる)て、入れることも取ることも出来なくなった経験がある(笑)
下穴サイズはめっちゃ大事だから、良い子はちゃんと記載されたサイズのドリルを使おう!
ボール盤でドリルを使う場合、先端がネジになっている木工ドリルは危ないので使用しない。
ボール盤はスイッチを切ってもすぐに回転は止まらないので、先がネジになっていると掘り進んでしまう。
また、先がネジになっていることでボール盤のハンドルを戻しても部材に食い込んで離れなかったりする。
その結果空中で部材がグルブル回ったりして危ないんだよね。
先ネジの木工ドリルを使うぐらいなら鉄工用のドリルの方がいい。
電動ドリルやインパクトドライバーで鉄工用ドリルを使うと、左右にぶれるが、ボール盤で部材をしっかりと固定すれば鉄工用ドリルは問題なく使用できるのでオススメ。
自分の持っているボール盤は小さいので、テーブルとドリルの間に部材が入らなかった。
距離を稼ぐためにテーブルを横にずらしてみた。
テーブルをずらすことでなんとか部材が入ったよ。
ボール盤はこうやって使うことも出来るように出来ている。
ボール盤バイスを使用すれば、部材がしっかりと固定される。
バイスはボール盤本体とボルトで固定できるようになっている。
写真では当て木をしないで挟んでいるが、バイスで締め付けると傷になるので当て木を挟むようにしよう。
今回は、バイスを使うだけで部材が入らなかったので手で押さえてあけることにした。
穴あけ
千枚通しで少し穴を突いた場所にドリルの先端を合わせるので位置合わせが楽。
ドリルの位置合わせが出来たら、手でしっかりと押える。
ドリルが当たる初動が一番ズレやすいので注意。
心配なら、どのくらいブレるのか要らない材で試した方がいいかも。
無事に穴をあけることが出来た。
鬼目ナットの埋め込み
穴をあけた所に鬼目ナットをねじ込んでいくとする。
鬼目ナットの長さは20mmだけど、長いアジャスターでも穴を深くすれば問題なく使用できる。
下穴が適切であればボンドを塗らなくても大丈夫かもだけど、心配ならボンドを塗るとより強固になると思う。
この時、ボンドは下穴に塗るのではなく鬼目ナットの外側に塗るのがポイント。
下穴の中にボンドを塗ってしまうと、鬼目ナットのネジが切ってあるところにボンドがついて固まってしまう可能性が大。
ボンドのせいでアジャスターがうまく入らなくなる。
この鬼目ナットのレンチサイズは6なので、六角レンチ6でねじ込んでいくよ。
鬼目ナットをねじ込む際、なるべく真っすぐに入れるよう心掛けた。
ある程度入っていけばズレることはないが、穴の入口付近では曲りやすい。
鬼目ナットをねじ込んでいくとボンドがニュって出てくる。
フラットになるまでねじ込んでいく。
はみ出たボンドを、鬼目ナットの中に入らないように取っていく。
ある程度取ったら、濡らしたウエスとかで拭き取れば完成。
スコットショップタオルとかオススメだよ。
スコットショップタオルについては下記記事を読んで欲しい。
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アジャスターの取付け
埋め込んだ鬼目ナットにアジャスターを入れてみる。
注意して欲しいのが、アジャスターのボルト部分のネジ山のピッチ。
上写真では、「ピッチ1.0」ってなってるので、ネジ山の間隔が1mmってことだよ。
だけど、mmでのピッチ1と、インチサイズのピッチ1は違うので、間違えないようにしたい。
鬼目ナットがM6だからアジャスターのボルトサイズもM6だから大丈夫って訳ではないからね。
同じM6でもピッチが違うと入らないから注意。
アジャスターの取付けが完了した。
これを脚4本分同じように取り付けたら、例え床が平面でなくてもアジャスターを調節することでガタつきを補正できるようになる。
フォスナービットで座ぐりしてから、穴をあけるやり方もある。
この時は、φ26を使用。
アジャスターの台座の大きさによってフォスナービットの大きさは変えてね。
台座と穴がピッタリ過ぎると、アジャスターを取り出せなくなるから座ぐりは少し大き目にあけるのがコツ。
座ぐりしてから穴あけして鬼目ナットをねじ込んむとこんな感じになる。
座ぐりをすることでアジャスターの台座が脚の中に収まるので、アジャスターを目立たせたくないって時は、こっちのやり方の方がいいと思う。
無垢材を使った本格的な木工の場合、アジャスターとかが見えると雰囲気が台無しになる可能性があるけど、これなら雰囲気を壊すことはない。
もともと、多少のガタつきの補正が出来ればいいわけだから、こっちのほうがスッキリした見た目になると思う。
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