DIYではボンドとビスを使って木材同士を接合する方が圧倒的に簡単だし楽。
ビスを打った後にダボで埋木してビスを見えなくして仕上がりを良く見せる方法とかもよくやると思う。
もちろんビスを使った接合方法が悪いって訳じゃないし、見栄えや強度を気にしないものにそもそもホゾ組みするのも非効率だと自分は思っている。
ホゾ組みの墨付け(ほぞぐみのすみつけ)は、日本の伝統的な木工技術の一つであり、木材を組み立てる際に用いられる技法。
この技法は、木材同士をしっかりと結合させ、美しい仕上がりを実現するために重要な役割を果たすんよね。
最終的には、こんな感じのホゾになるためのケガキゲージを使った墨付けと、墨付けに必要な考え方を紹介するね。
自己流なので、間違っていたり、こうやった方が簡単だよ、なんて意見があったら何なりとコメントください。
まずは動画をご覧ください。
ケガキゲージとは
ケガキゲージのケガキは感じで書くと「罫書き」。
木工問わず、物作りをする際は加工の目安になる線や穴あけ位置などが必要になるよね。
そういった加工するべき箇所に線を引いたりすることを罫書くなんて言ったりする。
その線を高精度に引けるのがケガキゲージ。
アナログのノギスを使ったことがある人は、何の抵抗なく使えるはず。
まず写真矢印の0の位置を合わせる。
上の写真では19mmだね。
矢印の10の位置でピッタリ合わせると、19mmとなる。
木工で加工する時はキリのいいミリ単位でやることが多いので、基本的にはmm単位を精度良く設定できる方法だけ知っていればOKだと思う。
ちなみに上の写真は何mmだろうか?
0の位置は中途半端だよね。2mmちょっとって感じ。
この場合、他の目盛りが合っている箇所を見るんだよね。
そうすると矢印2の4.5がピッタリ合っている。
なので、20.45mmってことになる。
こんな細かい寸法を取ることはないと思うので、1mm単位をしっかりと合わせる方法を知ってれば大体事足りる。
ホゾの墨付け
寸法でカットした部材を用意。
ちなみに自分はいつもマルトクショップってお店で木材を買ってるよ。
マルトクショップについては下記記事を読んで欲しい。
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ホゾを入れる部分を墨付けするんだけど、どれぐらい入れればいいのか知ってます?
明確な基準はないらしいけど、3分の2ぐらい入れるのがいいとされてるみたい。
脚が5cm角なので3cm入れることにした。
さっそくケガキゲージを30mmに合わせる。
ケガキゲージをホゾが入る部分をグルっと墨付けしていく。
切断面からケガキゲージを当てて墨付けをグルっとする場合、部材が直角になっているのが前提。
二方向からスコヤを当てて直角を確認しよう。
ここが直角でないと、寸法が狂ってしまうので注意。
こんな感じでホゾの入る30mmの所に墨付けをしていく。
ちなみに、この線は0.3mmの芯を使って引いたもの。
線は細いほど精度が良くなるけど、0.3mmはよく折れるから慣れないと使いずらい。
先端が刃物で出来ている「白柿(しらがき)」を使えば、鋭い刃物で線を引くのでより精度が高まるし、手掘りなんかする時に傷をつけた線に鑿の刃が入ってズレにくく、木がそれ以上めくれるのを防いでくれたりもする。
しかし、刃物で傷をつけて罫書くので、失敗すると線が消えにくい。
刃の先端を使って罫書きます。
鋭い刃物なので、1回目で力を入れて線を引こうとすると木の繊維に持ってがれることがあるので、1回目は軽くスジを入れて2回目、3回目と線を引くのがいいと思う。
寸法は同じ場所から測る
市販されている角材をそのまま使用する場合にしても、自分で同じ寸法の角材を切り出したとしても、寸分狂わず用意するのは意外と難しい。
もし、上のような部材二つの墨付けを下記写真のようにしたとしたら意図した寸法にならないのはわかると思う。
ホゾの凸部分の墨付けをしたいわけだけど、両サイドから測ってしまうと誤差が生じやすいんだよね。
こうやって同じ方向から墨付けすることで寸法の狂いは起こりづらくなる。
基準面を決める
寸法はなるべく同じ方向から追うのだけど、寸法を追う基準面を決めよう。
基準面は隣り合う2つの面に印をつけるようにしてる。
第一基準面と第二基準面とか言ったりするみたいだよ。
この決めた基準面から寸法を追うようにする。
特に脚の接合が面になる場合は面になる箇所を基準にして、そこから寸法を追うと間違いが起きにくいと思う。
自分は脚の表面に来る場所にテープを貼って、そこから寸法を追うようにしてるよ。
写真のようにテープの貼ってある表面から寸法を取って墨付けしてる。
ホゾの厚み
ホゾの厚みだけど、基本的には材の3分の1ぐらいがいいらしい。
この材は30mmだったので、手持ちの角のみ機の刃が9mmと言うこともあり。
基準面から10mmに墨付け、基準面から19mmに墨付けすることで、ホゾの厚みを9mmとした。
残りの寸法は、それほど重要ではないよ。
大事なのは基準面に合わせたいってことと、ホゾの厚みをしっかりと9mmとしたい。
残りの寸法に関しては多少厚かろうが薄かろうが中で見えなくなる部分なので、それほど重要ではないんだよね。
なので、基準面から寸法を追うってのがとても大事なんじゃないかと自分は思う。
まとめ
ホゾ組みは手間がかかるけど、綺麗に出来た時は、とてもうれしい。
一度やり方を覚えてしまえば、テーブルだって、脚物家具なんかでもいろいろ応用できる。
今回はホゾ(オス)の墨付けの解説だけになってしまったけど、穴開け位置の墨付けも基本は同じ。
基準面、今回は表面から寸法を追えばいいだけ。
墨付けさえできてしまえば、後は手加工でやるもよし!機械加工でもよし!
ビスを使ったDIYは、みるみる形になるのでやっていて楽しいが、たまにここぞって時にはじっくり時間をかけて「作品を仕上げてやる」みたいな意気込みでやってみるのもいいかもね。
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