トリマーはDIYで手道具では難しい加工を簡単にでき作業効率が大幅にアップする。
トリマーのない時代はすべてが手仕事で時間のかかったことが、精度もよく時間もかけずに出来るようになった。
トリマーのある時代に生まれたことを感謝。
トリマーには「ストレートガイド」が付属でついていることが多くて、とても使い勝手は良いのだけどストレートガイドでは対応できない場面も多い。
DIY中級者ともなると、ストレート治具なんて持ってるし使ってるって人も多いんじゃないかな。
トリマー初心者の人は参考になるので読み進めて欲しい。
トリマーを購入して、初めにあった方がいい「治具」を説明したいと思う。
ちないみに「治具って何?」って人もいるかと思う。
治具とは
加工されるもの(ワーク)を固定し、加工の案内をしてくれる、補助的な役割をもった装置・補助工具。
簡単に説明するとこんな感じ。
動画も見てね。(動画内では治具の素材は違うものを使用しています)
ストレージ治具(ストレート定規)の使い方
今回のストレート治具の説明の中で使用しているトリマーは「京セラ(旧リョービ)トリマーMTR-42」。
価格は1万円ぐらいでホームセンターとかでも手に入る。
入門編には持ってこいの機種だと思う。
真っすぐに溝を掘る
これが「ストレート治具」、人によっては「ストレート定規」なんて言ったりもする。
作るのがとても簡単な治具でもあるので、トリマーを手にしたら初めに作りたい治具。
左のガイドに押し付けながら前に切り進めていく。
写真の治具の裏には150番のペーパーが貼ってあるので治具が動かないようにしてある。
治具を材をクランプで固定する方がより安全に加工できる。
ストレート治具を使って真っすぐな溝が掘れた。
材の端から近い場所なら付属のストレートガイドでも出来るけど、距離が遠くなるとストレートガイドでは対応できない時があるし、距離が遠くなると精度が悪くなる可能性がある。
そういう時に治具が役に立つと思う。
この治具の便利なところとして、治具のトリマーを乗せる部分の端を墨線に合わせることで位置合わせができる。
どのラインで削れるのかが視覚的にわかるのでとても使い勝手がいい。
長さの違うストレート治具を作っておくと、色々と対応ができる。
短い加工をしたい時は短い方が使いやすい。
だけど、たまに長い加工も必要になったりするので必要になったら作ればいいと思う。
トリマーには、いろんな治具があるけど、この治具が基本になっていてそれを発展させてものが多いんだよね。
段差で掘り込み
写真のように長方形の墨線を引いて、この墨線の中を5mmほど掘り込みたい場合。
治具の端が、そのまま刃のガイドになっているので、端を墨線に合わせる。
手前と奥の墨線から出ないように、左のガイドの押し当てながら切削するとこんな感じに掘れる。
同じように墨線に合わせて他の3か所もルーターで掘っていく。
墨線に合わせて周りが掘り込めた。
中の残ったところは、治具を使いながら掘れば写真のようになる。
墨線の周りは削ってあるので、あとは適当で大丈夫。
だけど、この時も治具を使って削ってね。
治具を使わないと治具の厚み分余計に掘れてしまうよ。
ルーターは回転で削るから隅がどうしても丸くなるから、必要であれば鑿(のみ)を使って整えればいい。
こういう掘り込みをしたい場合は、これ用の治具を作った方が精度がいいけど、治具がない場合とかは役に立つし、簡易的な使い方としては便利だと思う。
ストレート治具の作り方
ストレート治具の材料はたったこれだけで作れるよ。
幅7cm×厚み2cmぐらいの板(合板)と、厚み4mmのベニヤとかMDF。
幅7cmにしているのはクランプで固定するのにこれぐらいがいいと思っているのでそうしている。
ベニヤは板の幅7cmとトリマーのベース端から刃までの距離を足したものより少し大き目にカットしておく。
板の厚みを2cmとしているが、トリマーを沿わせるので板に押し付けながら使用するから負荷がかかる。
薄すぎるガイドだとガイドを乗り越えてしまう可能性があるから、2cmぐらいにしている。
実際には1cmぐだいでも大丈夫じゃないかとは思う。
板のサイズもベニヤの厚みも絶対にこのサイズって訳ではないからね。
大体このくらいのサイズが使いやすいと思ってこのサイズにしている。
ルーターの当たるガイド部分の板の素材は、何でもいいと思うけど、無垢材を使うと反ったり曲がったりする可能性がる。
心配な場合は「合板」を使えばいいと思う。
ベニヤの厚みは2mmでも3mmでも大丈夫。
ただ、ベニヤが薄いとビスとか釘で止める場合止めずらい。
ベニヤよりMDFの方が滑りがいいのでトリマーのベースとの摩擦抵抗が減らせるのでお勧め。
ルーターのガイドフェンスになる板は、ルーターが沿って切削していくので、この板が曲がっていたら曲がって切削していってしまうので、真っ直ぐな板を使用する。
ルーターの当たる部分は直角であることが望ましい。。
逆にルーターのガイド部分以外の、ルーターが当たらない部分の精度はどうでもいい。
この治具はルーターを沿わせる部分の精度がキモだと思う。
直尺定規、スコヤについては下記記事を読んで欲しい。
ルーターガイドになる部分の板の裏にボンドを塗ってベニヤとくっつける。
ボンドブラシがあるとボンドを塗る時に便利。
ボンドを塗った板とベニヤの間に当木を挟んでクランプで固定。
ボンドが固まれば裏から釘やビスを打つ必要はないが、心配なら打っておけば、よりしっかりしたものになると思う。
ボンドが乾くのが待てない場合は貫通しない長さの釘、もしくはビスで止めても大丈夫。
釘を使った場合、頭が出っ張っていると治具を使う時に材に傷がつく可能性があるから、ポンチを使って頭を少し引っ込めよう。
こんな感じで頭が引っ込んでいると安心だ。
ビスで止めるなら皿取りをしておこう。
ビスの頭が出っ張ると治具が浮いてしまうのと、加工材の表面をビスの頭で傷つけてしまうから注意。
もしボンドがはみでていたらウエスで綺麗にふき取ろう。
ボンドがはみ出た状態で固まるとルーターとガイドがその部分で密着できなくてガタガタした加工になってしまう。
少し大き目カットしておいたベニヤもしくはMDFをトリマーを実際にガイドに沿って切っていく。
しっかりと左のガイドにトリマーのベースをあてがいながら前に勧めてベニヤの余分をカットする。
カットし終わったらストレート治具の完成。
トリマーのベースからビットの刃までの距離と同じストレート治具が出来上がった。
これで、この治具を材の上に置くだけで、切削するラインが視覚的にわかるのでとても便利。
両側を使用して2種類のビットに対応
ベニヤ部分(写真はMDF)を大き目にカットして、それぞれ好きなサイズのビットで切り落とせば、一つの治具で2種類のビットに対応できる。
治具を作るための材料の節約にもなるし、作る手間もほぼかわらない。
写真では5.8mmとなっているが6mmのスパイラルビットを使用している。
反対側は12mmのストレートビット。
僕はたまたま、この2種類のビットで作ったけど真似をする必要はまったくない。
自分が良く使うビットの組み合わせで問題ないからね。
詳しくは動画を見てね!
ストレート治具の注意点
トリマーのベースから刃までの距離が同じ治具が出来るわけだけど、当然ビットの大きさを変えてしまうとベースからの距離が変わってしまう。
ビットの大きさだけではなく、トリマーによってはベースの大きさの違うものもある。
なので、「このストレート治具は、このトリマーでビットは8mmのやつ」って感じで専用にした方がいいかもしれない。
左が6mm、右が8mmのビット。
ストレート治具にも、この2mmの違いが出てしまう。
8mmで作ったストレート治具で6mmのビットを使った場合は、治具の端から2mm外にいく。
逆に、8mmで作ったストレート治具で10mmのビットを使った場合は治具の端から2mm内側になるので治具の端を2mmカットしてしまう。
これをやってしまうと、この治具は10mm専用のストレート治具になってしまうよ。
あと、一般の人でビットの刃を研ぎに出す人はいないと思うけど、研いでしまうと一回り小さくなってしまう(8mmのビットが7mmとか)ので、ビットは使えなくなったら新品を買った方がいいと思う。
治具のベニヤもしくはMDFに厚みがあるので、掘りたい深さプラスベニヤの厚みを足して刃の突出し量を決める。
例えば、ストレート治具のMDFの厚みが4mmだった場合、3mmの深さを掘りたい場合は刃の突出し量は7mmとなる。
トリマーは安全面から一度の切削深さは3mmぐらいとされているので、段階的に削っていき、決めて寸法の深さまできたらしっかりと測って削るといいと思う。
よく、治具のベニヤの厚み分を忘れがちになるから気を付けてね。
上の写真のデジタルデプスゲージについては下記記事を読んで欲しい。
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