木工ドリルの種類と使い分け

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木材に穴をあけるドリルの種類!違いと使い分け。

木工用ドリルってのは誰もが聞いたことがあるけど全部同じじゃないんだよね。

やはり用途によってベストなものを選ぶ必要がある。

正確な穴あけにはボール盤が必要になってくるが、インパクトに取付けるビットでも出来ることはたくさんある。

そんなビットの用途と違いなどを説明しようと思う。

その前に、使うドライバーは何?チャックの形状は?を確認する必要がある。

動画も見てね!

木工用ドリル

丸軸と六角軸

ドリルの丸軸と六角軸

どんなドリルドライバーを使用するかによって選ぶビットが違う。

ビットには

  • 丸軸
  • 六角軸

がある。

丸軸→ドリルドライバー

六角軸→インパクトドライバー

ってイメージでOK.

だけど、ドリルドライバーのチャックは、六角軸でもつけられる。

逆に、インパクトドライバーに丸軸は入らない。

このことを覚えた上で、ドリルビットを選ぶようにしよう。

ドリルのチャック

ドリルドライバーのチャックは画像のようになっていて矢印の方向にしまってビットを固定する。

※ドリルドライバーのチャックは六角軸もつけられるが、三方からしっかりと均等な力で押さえないと途中で外れたり、取れそうになったりする。ビットを締める時、きつく固定する前にビットを動かしながら締めていくと均等に締まるよ。

ボール盤のドリルチャック

ボール盤のドリルチャックも電動ドリルドライバーと同じ仕組み。

木工用ドリルの刃

ドリルのケガキ刃とスクイ刃

木工用ドリルの刃の部分は様々な種類があるけど、写真のドリルはもっとも一般的なやつ。

これは、ケガキ刃とスクイ刃で構成されているドリル。

ケガキ刃で円を描くように木材の繊維を切って、スクイ刃でその円の中を削り取りながら進んで穴をあける仕組み。

ケガキ刃がないタイプの木工ドリルもあって、バリが出にくいとは謳っているが、ケガキ刃がある方がやはりバリは出にくいと思う。

このケガキ刃が切れなくなってくると木の繊維がうまく切れないからバリが出やすくなる。

スクイ刃が切れなくなるとスムースにドリルが入っていかなくなり、押し込む力を必要とするかもしれない。

先ネジ ドリルビット

木工ドリル

先ネジ ドリルビット

一般的にドリルビットって言ったらこれってやつ。

ホームセンターでもよく売ってる。

先ネジって何?

先ネジドリル

ドリルの先端がネジになってるんだよね。

先ネジドリル

鉄工用ドリルとの違いは先端が尖っている所。

尖っていることで穴をあけたい箇所を先端がとらえてくれる。

とは言っても、回転する初動が不安定なので、アイスピックや千枚通しで穴をあけたい中心にチョコンと仮穴をあけてやると先ネジがズレない。

この後に紹介する「先三角ドリル」との違いは、先端がドリルだからドライバーを回すと勝手に材に潜っていく。

穴をあけるのに下に力を入れなくて簡単に入っていく。

ドリル穴

先ネジドリルの穴は比較的きれい。

やっかいなのは、止めたい所でうまく止められない。

1cmの穴を開けたいと思って、7mmぐらいの所であとすこし深くしたいって時にインパクトのスイッチを入れると、勢いそのままに15mmまで一気に穴が開いてしまった。

なんてことも多い。

微調整が難しいんだよね。

そういう特性から「先ネジドリル」は、貫通穴をあけるのに適していると言えると思う。

貫通穴をあける時は、下に当て木を敷いとかないと貫通した時バリが出るから注意しよう。

ドリルビットはどれがいいのかわからないって人は「スターエム」のドリルを買えばいいと思う。

DIYでは大体みんなスターエム説。

開けたい穴によってサイズをよく確認するように。

先ネジはボール盤では使用しない

先ネジドリルの特徴

先ネジドリルの特徴として、先がネジなので回転するだけで、どんどんドリルが入っていく。

なので力を入れずとも穴をあけられるがメリットなんだけど、逆に言うと止めたい所で止めにくいのがデメリットとも言える。

なので貫通穴には適しているけど、ダボ穴みたいに必要な深さで止めるのには不向き。

先ネジのドリルをボール盤で使用するのはよくない。

ボール盤は通常、切込みハンドルを回して必要な深さまで穴を掘るんだけど、先端がネジなので回転が始まるとグイグイと勝手にドリルが入っていってしまう。

ちゃんと材を固定していればなんとか穴をあけられると思うけど、ボール盤で先ネジはおすすめはしない。

穴の深さを貫通させない場合も、ネジが食い込んで材離れが悪いので、気を抜くと材が高速で回転したりするので非常に危ない。

先三角 ドリルビット

木工用ドリルの先三角

先三角 ドリルビット

なぜか先三角のドリルってホームセンターに置いてないって思うのは自分だけだろうか?

まぁAmazonとかネットなら簡単に手に入るからいいけど。

一見「先ネジドリル」と何が違うのって思うかもだけど先端をよく見て欲しい。

先端がネジではない。

ネジじゃないから何?

先三角木工ドリル

先三角ってこと以外、先ネジとそっくりな木工ドリル。

木工ドリル

先三角ドリルも先端が尖っているので、穴をあけたい箇所を逃がさない。

とは言っても、回転する初動が不安定なので、アイスピックや千枚通しで穴をあけたい中心にチョコンと仮穴をあけてやると先三角がズレない。

木工ドリルの使い方

インパクトのスイッチを入れてドリルを回しても、先がネジじゃないから勝手に潜っていかない。

自分の力で押し込むように穴をあけていく。

木工ドリルで穴あけ

先端がネジじゃないから止めたい所で止まる。

結構綺麗に穴があく。

ダボなんかを入れる深さで1cmの穴で止めたいって時にその位置で止まる。

止めたい深さで止められるってのがいいところ。

先ネジに比べ、勝手に掘り進んでくれないので、たくさん穴をあけると結構疲れるかもしれない。

ただ、竹用ドリルっていうドリルも使いたい場面が重複する。

その竹用ドリルに比べると切り口の綺麗さは劣る。

こだわりがないのであれば、先三角もスターエムで大丈夫。

開けたい穴のサイズを良く確認しよう。

ボール盤に付ける刃は先三角が必須になる。

下記のボール盤の記事でなぜそうなのか説明しているので読んで欲しい。

卓上ボール盤
参考卓上ボール盤の説明。垂直な穴をあけるには、こいつが必要!

DYIをしていると穴をあける道具が必要なことがある。 ドリルドライバーやインパクトドライバーに木工ドリルでも穴をあけることは出来るが「その穴」本当に垂直にあいてる? 「たかが穴」なんて思ってないかい。 ...

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竹用ドリル 

竹用ドリル

竹用ドリル

先端はネジではない。三角の錐タイプ。

竹用っていうから最初は竹専用の穴あけドリルなのかと思っていたのは、今では懐かしい思い出。

大丈夫、普通に色んな木材で使えるから。

てか、初めて使った時は衝撃だった!

「え?、いままでの木工ドリルって?」って思った。

「スターエム竹用ドリル」、マジハンパねぇ。

竹用ドリル

竹って滑って穴をあけずらい、その竹にだって綺麗な穴があくよってドリル。

竹用って書いてなかったらもっと早く買ってたし。

竹用ドリル穴

めちゃ穴が綺麗。うん綺麗だ。

特にフチとかバリが出やすいのに。

可動棚(かどうたな)なんかで穴をあけると目につく部分だからバリとか出したくない時なんかにお勧め。

先ネジドリルは、ネジのおかげで力を入れなくても推進力があるし、穴も比較的綺麗、長い穴を貫通させるのに適している。ってことを考えると「先ネジ」の意味はあるが、「先三角」の存在は?って感じだ。

先三角で出来ることは竹用ドリルでもできるんだよねぇ。

先三角のドリルの上位交換が「竹用ドリル」って気がする。

しかし、竹用ドリルは少し高いけど、それでも竹用がいいって思わせてくれる。

竹用ドリルについて詳しくまとめたので下記の記事を読んで欲しい。

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鉄工用ドリル

鉄工用ドリル

鉄工用ドリル

鉄工用は名前の通り鉄に穴をあけるドリルだ。

だが、木材は鉄よりやわらかいので木工でも使える。

ビス穴ていどなら使用しても問題ないように思えるが、先がネジでも三角でもないので滑りやすい。

材を固定してボール盤ならうまくいきそうな気もするが?

鉄工用ドリル

木工用ドリルで穴をあけて穴のフチを、少し径の大きい鉄工用ドリルで軽く回してやれば皿取りができるかもしれない。

しかし、それも下穴と皿取りを同時に出来るビットもあるので、そういった使い方もあまりしないだろうなぁ。

鉄工用ドリルで穴あけ

鉄工用ドリルは材に当たった時、先端が尖ってないので直で回すとズレが生じやすい。

鉄工用ドリルで穴をあけるとズレやすい

こんな感じの穴になりやすい。

材を固定してボール盤であければズレは生じにくいかもしれないが、切り口もあまり綺麗ではないので、やはり鉄工用は穴はあくが使う場面は、あまり思いつかない。

フォスナービット (座ぐりビット、ボアビット)

フォスナービット

フォスナービット

フォスナービットは「座ぐりビット」とか「ボアビット」って言ったりする。

先端は先三角。

フォスナービットは底が平らな穴ほ掘る道具で、止め穴、座ぐり、を得意としたビット。

貫通穴をあける場合は、先端の三角の錐部分が頭を出したら、ひっくり返して穴あけするとバリが出にくい。

スライド丁番なんかの掘り込みに便利。

人によるかもしれないけど、DIYで治具作りなんかをする人なんかはフォスナービットはなくてはならないビットだと思う。

フォスナービット

精度の高い座ぐり穴をあけたいのなら「ボール盤」であけた方がいいけど、精度を必要としないのであればインパクトでも大丈夫。

座ぐり穴

フォスナービットであける穴は結構きれい。

穴あけ

さらに中心にドリルで貫通穴をあけてみる。

ワッシャー

ワッシャーにボルトを通して。

ボルト固定

大きなものを作る時、ビスではちょっと心もとないからボルトで固定しよう!って時に座ぐりは便利。

フォスナービットは単品で買うとそこそこの値段。たくさん買うと結構な金額になる。

1回だけの使用目的って人は必要な穴の径の単品がいい。

せっかくセットで買っても使わない径が沢山出てしまうので勿体ない。

おすすめ18本セット(丸軸)

動画も見てね。

フォスナービット18本セット

Amazonで、これ全部で2400円ぐらいやった。

期待はしてなかったけど、これが結構使える。

素材は超硬な合金材料で、使用寿命が長く、耐久性と実用性に優れてるんだそうだ。

ただ、軸が丸軸なのでボール盤で使用するか、ドリルチャックの電動ドライバーの使用に限る。

穴あけホールソー、ボアビット18本セットドリル

ホームセンターで売っているやつだと17mmとかがないんだけど、欲しい辺りが1mm刻みであるのがうれしい。

セットドリル40mm

これは最大サイズの40mm。

ボール盤で座ぐり

スライド丁番で使う35mmを使って実際に穴を掘ってみた。

座ぐり穴

期待以上に綺麗な穴があいたよ。

スライド丁番

スライド丁番も綺麗に収まった。

フォスナービットは、治具を作ったり、補強にボルトを埋め込んだりする時に必要になったりする。

自分がよく使う大きさってはあるんだけど、なければその都度購入するしかない。

なので18本セットみたいなので持っておくとイレギュラー的に必要になった時に、痒い所に手が届く。

そもそも、そんな悩むような価格でもないよね?

良く切れるやつは1本で2500円とか、硬木用でめっちゃ切れるやつなんかは1本で8000円とかするのだってある。

高いやつは、切れ味も長持ちもするし、再研磨も出来るので高くてもいたしかたない。(特に国産のやつ)

ただ、DIYにそこまでの物は中々手がでないので、こういった安価なセットで使えるのは助かる。

ホールソー

ホールソーで穴あけ

ホールソーは、木工ドリルより、フォスナービットより、も大きい穴をあけたい時に重宝する。

フォスナービットとホールソーの切削の違いのイメージ画像

フォスナービットとの違いは、画像の赤い部分が削る部分のイメージ。

フォスナービットは、あけたい穴の範囲をすべて削るイメージ。

ホールソーは、あけたい穴の外周部分の刃だけで切り取るイメージ。(くり抜く感じ)

ホールソーでベニヤ板に穴あけ

センターがドリルになっていて、ドリルが進むにしたがってホールソーのカップ部分の刃で削っていく。

ホールソーで穴あけ

くり抜いた部分はカップの中に入っていく。

フォスナービットであれば、このホールソーのように丸くくり抜いたものは、すべて切屑となってしまっているので存在しない。

それが大きな違い。

ホールソーのサイズ違い

木工用のホールソーは何種類かのサイズがセットで売ってるものも多い。

薄いベニヤ板に穴をあけるのに自分は重宝している。

自在錐(じざいきり)

自在錐

フォスナービットより、ホールソーより、大きな穴をあけたい時に自在錐が使える。

自在錐で穴あけ

自分は薄いベニヤ板なんかに穴をあけたい時に使ったりする。

あまりに厚い板はキビシイんじゃないかな?

ちなみに写真は12mmのベニヤ。

これぐらいが限界じゃない。

見ての通り、大きな穴をあけるので、その大きさで刃物が回る。

非常に危険な道具の一つでもある。

刃に触れないまでも回転の中に指を入れたら骨折するかもしれへんで!

材がガタガタしたりすると、思わず手で押さえたくなるでしょ。

そんな時に事故が起こる。

回転中は自在錐そのものが良く見えなくなるので、手で触れてしまいがち。

自在錐には安全カバーも売っているので利用した方が無難。

自在錐で穴あけ

こんな感じで丸く、くり抜ける。

真ん中のドリルで穴があいていく過程で左右の錐がサークルでカットしていくよ。

自在錐の錐の部分を狭めればもっと小さい穴もあけられる。

もし自在錐を使うのであれば、材料の固定はしっかりと、手で押さえない、回転中している部分に触れない、など安全には気を配って使ってください。

プラスビット、下穴錐については下記記事を読んで欲しい。

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