トリマーで使うサークルカット治具

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治具

【木工DIY】サークルカット治具の作り方!必要な材料と工具などを紹介

木材、合板、ベニヤ板を綺麗な円でくり抜きたい!

丸いテーブルを作りたいって時、木材をどうやって円に加工すればええんや?

なんとなくの円だったら出来るかもだけど精度のいい円(サークル)って手作業だとかなり難しい。

そんな時に役に立つのが「サークルカット治具」

「木工で円形のものって作らないから正直いらないかなぁ」って思うかもだけど、それって面倒だから作りたくないだけなんじゃない?

簡単にサークルを切り出せる(加工)できるなら、物作りのアイデアの中に円って概念も出てくるはず。

今回自分でも作ってみたので、作る手順や必要な材料などをシェアするね。

文章だと伝えきれない部分もあると思うので、動画を見ると分かり易いです。チャンネル登録よろしくお願いします。

サークルカット治具の製作

治具本体の素材と使用するトリマー

治具本体の素材はMDF材で厚み9mm、900mm×300mmをホームセンターで498円で購入。

もう一つ作れるぐらい余った。(もう1個作ろうかな)

シナベニヤでもよかったけど、同じサイズだとMDF材の方がちょっと安かった。

貫通しない4mmぐらいの溝とか掘った時にベニヤだと積層材なのでガサガサしそうだし、治具にはMDF材の方が向いてるのかも?

サークルカット治具に使用するトリマー

治具に取付けたり外したりが面倒なので、この治具につけっぱなしにしたいと考えてたので、あまり使ってないトリマーを使用することにしました。

年代物のマキタのトリマーを治具に取付けたら、そのまま付けっぱなしにする予定。

サークルカット治具の製作

図面と溝掘り

MDF材に墨付け

治具にしたい寸法で墨付け。

幅110mm×長さ500mmで作ります。

この長さを長くすればするほど大きなサークルカットができる。

サークルカット治具の図面

図面の位置(センター)に6mmのビットで溝を貫通させる。

図の355mm幅の所。

トリマーで加工

トリマーのストレートガイド治具を使って溝を掘っていくんだけど、厚みが9mmあるので3回~4回ぐらいにわけて掘る。

一度に削る深さは3mmぐらいが基本とされてる。

トリマーのストレートガイド治具については下記記事を見て欲しい。

トリマーのストレートガイドの使い方
参考超便利!トリマーガイドはこうやって使う。取り付け方法も解説

トリマーを購入すると付属でついているストレートガイドはどういう風に使うものなの? そもそも、それが何なのか知らないまま使っていない人も少なからずいるかもしれない。 DIYでトリマーを使い倒している人は ...

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サークルカット治具の加工指示図

今度はセンターに12mmのビットで4mmの深さで掘ります。(貫通させないよう注意)

トリマーに12mmのビット

径の小さいビットだと横にずらしながら掘らないとだけど、12mm幅を掘る時は12mmのビットを1回通す方が溝幅の寸法に狂いが少ない。

ハイトゲージでビットの突出し量を測る

きっちりとした深さに刃の突出し量を測る時はハイトゲージが便利。

デジタルデプスゲージの紹介
参考【おすすめ】デジタルデプスハイトゲージの使い方!トリマーやテーブルソーの刃の突出し量が測れる

まずは動画をご覧ください。チャンネル登録よろしくお願いします。 トリマーやルーターのビットがベースからどれだけ出ているかで削る深さが決まる。 その削る深さを確かめる測定道具がデジタルデプスハイトゲージ ...

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アルミ板

12mm幅×4mmの深さで掘ったのは、幅12mm×厚み3mmのアルミ板を入れるため。

ちょっとキツかったので、後で調整してスムースにしました。

このアルミ平板は、幅15mmでもいいし20mmでも大丈夫。

この選んだアルミの平板の幅によって加工幅が変わってくるってだけで。

もちろん厚みも4mmでもいいし、5mmでもいい。

トリマーで溝を掘る時にそれに合わせて加工してね。

自分はたまたま12mmのビットが手持ちにあって、ホームセンターに12幅のアルミが売ってたってだけ。

アルミ板の加工

アルミ板

アルミ板 幅12mm×厚み3mm×長さ1m。で228円

実際に使うのは長さ100mm程度だけど、そんな小さいのはなかったのと、安いので1mを購入。

アルミ板を金鋸でカット

アルミ板を必要な所(100mm)で切る。

アルミ板は金鋸で比較的簡単に切れる。

アルミ板の加工図面

図の位置にφ5mmとφ3mmの穴をあける。

鉄工ドリルでアルミ板に穴あけ

自分はボール盤があるので使ってるけど、インパクトドライバーでも大丈夫。

ただ、なるべく真っすぐにあける工夫はしてね。

タップでネジ山切り

Φ5mmであけた穴にタップをタップハンドルを使ってネジ山を作る。

タップで作ったネジ山にボルトを通す

こんな感じでボルトを回して入れるため。

平行ピン

平行ピン Φ3mm×長さ10mm。

このピンがサークルの中心に差し込んで回転させる支点となる部分。

素材はステンレス。このピンを中心に回すのでステンレスはアルミよりも硬いので素材としていいと思う。

アルミ板に平行ピンを接着剤でくっつける

Φ3mmの穴をあけた所に、接着剤を塗って穴に入れてピンをくっつける。

アロンアルファにしようと思ったけど、瞬間接着剤って意外と衝撃に脆いので、2液性のエキポシ接着剤にした。

アルミに筋を入れて距離を測りやすくする

ピンの真ん中に距離を測りやすいようにスジをつけて赤マジックで塗った。

トリマーの取り付け位置の穴あけ

テーブルソーでMDF材をカット

必要ない部分をテーブルソーでカット。

先にトリマーで溝掘りしたのは、治具を置いた時に安定するからだよ。

カットしてからだと治具の接地面が少なくなっちゃうので。

カットしちゃってからでも両面テープでしっかり治具をくっつければ問題ないとは思う。

トリマーのプレートの穴を写し取る

トリマーのプレート部分を外して、穴の位置を写し取る。

治具の穴あけ

写し取った穴の位置にΦ4.5mmの穴をあけます。

トリマーのネジ径が4mmぐらいだったので余裕をみてΦ4.5mmの鉄工用ドリルを使ってる。

フォスナービットで穴あけ

中心部分のビットが出る部分もΦ35mmのフォスナービットで穴あけ。

使用しているフォスナービットはボール盤かチャック式の電動ドライバーで使うタイプでセット購入したもの。

治具の穴あけ

ここまで出来れば、ほぼほぼ完成。

ビス頭が出ないように皿取り

トリマーのネジ頭が皿だったので、出っ張らないように皿取錐で皿をとる。

トリマーによってはナベ頭のものもあるから、その場合は皿取りじゃなく座ぐりで対応してね。

治具のカットラインを墨付け

余分な所をカットするためにRに墨付け。

治具の余分な所を切断

余分な場所をカットすることで軽量化が測れるし、デザイン的にも良くなる。

R部分はバンドソー、斜めカットには丸ノコを使用。

サークルカット治具

バンドソーで切ったR部分をサンドペーパーでRを綺麗に成形したら治具は完成。

塗装

蜜蝋ワックス

手元に蜜ロウワックスがあったので、これを塗って仕上げる。

オイルフィニッシュとかワックスとか塗っておくと汚れても拭き取れば綺麗な状態が長く持つかなぁって感じ。

ワックス成分があると治具の滑りも良くなるってのも理由の一つ。

べつに塗らなくても治具としは問題ないので、手持ちにあればお好みでって感じ。

蜜ロウワックスを塗布

ウエスに含ませて塗り塗り。

実際乾いてから触ってみたけど、やはり何もしないよりは表面がスベスベしてる。

溝(レール)部分も少し滑りがよくなった感じがする。

治具の組み立て

治具にトリマーを取り付け

サークルカット治具にトリマをネジで固定。

治具のアルミスライド板をノブで固定

表からノブボルトでM6のタップでネジ山を作った所を締めると固定され、緩めるとアルミ板がスライドする。

必要な半径を調節できるってことだよ。

ノブボルト

表から見るとこんな感じ。

このノブを締めると、その位置で固定できる。

M6の六角ボルト

固定に使用したのは、ちょっと見切れてるけど、M6の六角ボルト、長さ20mm。

ホームセンターでは20mmって短いやつが他に選択肢がなかった。

2つ入りで150円やった。

ネットなら普通にあるけど、これだけを買うためだと送料が高くつくんだよね。

チェンジノブ

M6のチェンジノブ。

98円

これに六角ボルトを入れて使う。

六角ボルトがノブに早変わり!

手で回しやすくするやつ。

サークルカット治具の使い方

アルミ板の向きを変えてピンの位置を反対側にすることで、刃にピンを近づけると最小の円、ピンを治具の先端まで持っていけば最大の円になる。

最大と言っても、この治具の範囲だけど。

あまりに刃の近くに設定した小さな円だと、ちょっと不安定になるかも、材が両面テープでしっかり固定できる範囲の円がいいと思う。

自作のサークルカット治具の最大半径

今回作ったサークルカット治具の最大半径は486mmぐらい。

直径にすると972mm。1メートル近い円が切り出せる。

作ったサークルカット治具で加工

サークルカット治具の半径を156mmに設定

半径を156mmに設定。

くり抜かれる外周は156mmだけど、中に残る内周の半径はビットの6mm分を引いた150mmとなるよ。

サークルカット治具で円の切り抜き

実際使ってみたら、この作業めっちゃ楽しい♪

綺麗な円が加工できてるのが実感できるので、やっててテンションが上がる!

サークルカット治具で切り抜いた円

精度のいいサークルカットが出来ました。

切り出した円の直径を測る

直径を測ってみると300mm。

中々の精度で出来てるじゃないですか!

必要がないのに、この治具を使いたくなる予感。(笑)

サークルカットで切り出した円は倣い加工にも使える

この切り出した円を使えば、これを型にしてルーターテーブルで倣い加工も簡単に出来そう。

倣い加工については下記記事を読んで欲しい。

倣い加工のやり方
参考倣い加工で型どおりに【トリマー&ルーター】で簡単に複製できる木工技術のやり方

今回は「倣い加工」についてのお話。 馴染みのない漢字だけど、倣い(ならい)って読むよ。 簡単に言うと、テンプレート。 そのテンプレートがガイドの役割を果たしてくれるので、テンプレートがあればいつでも同 ...

続きを見る

まとめ

サークルカット治具

どうでしたか?

サークルカット治具、自分で作ってみたくなっちゃいましたか?

1回ぽっきりのサークルカットだったら、平行ピンの代わりに釘を治具の上から材料に打ち付けてしまうって荒技もある。

釘でやった場合、何度も使うと釘周りがユルユルになって精度も悪くなるし、釘が曲がったりと耐久性に劣る。

何より加工中に中心のピンが外れると危ない。

今回作ったサークルカット治具は、そこそこの耐久性はあるんじゃないかと思う。

なんだかんだ言ってもMDF材も素材は元の木なので、アルミ製などで出来た市販の治具に比べれば耐久性は劣るかもだけど。

でもDIY使いには十分だと思いますよ。

作るのが面倒って人は市販品もそれほど高い価格じゃないと思うので購入するってのも全然OK。

治具の材料費の合計は

  • 厚み9mm、900mm×300mm 498円
  • アルミ板、幅12mm×厚み3mm×長さ1m 228円
  • M6の六角ボルト、長さ20mm 2つ入り150円
  • チェンジノブM6用 98円
  • 平行ピン φ3mm、長さ10m 12個入り278円

合計1252円

※価格は僕が購入した店舗の価格なので、あくまで参考価格と捉えてください。

材料費だけみると安く作れるけど、製作にあたっての道具も必要なので、ある程度道具を持ってる人向けとなりますね。

市販品のリンクを下記に貼っておきますね。(僕は使ってないので商品説明をよく読んでください)

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