部屋の壁にオシャレな棚を取り付けたいと考えたことはないでしょうか?
でも、「部屋の壁ってそもそもどんな素材でできているのかわからない」って人もいると思う。
そんな人の為に、一般木造住宅の壁の構造とビスが打てる場所について解説するよ。
目次
まずは穴をあけてもいいのか
賃貸の場合は、勝手に部屋の壁に穴をあけることは禁止している所が多いんだよね。
分譲マンションの場合は大丈夫な場合が多いと思うけど、念のため管理規定を確認するのがいいと思う。
戸建なのであれば自分の判断でビスなどを打って穴をあけても問題はない。
ただし、部屋の壁にビスを使って棚を取り付ける場合、棚がいらなくなって取り外すとビスの穴が、そのまま残る。
もちろん穴を修正するキットも売られているので、穴があいてしまうこと不安に思う必要はないと思うけど。
どうしても、壁に小さな穴をあけてしまうのに抵抗がある場合は、ビスを使わずに取り付けられる方法を考えよう。
戸建と分譲マンション
戸建は木造、マンションは鉄筋コンクリート、ってことが多い。
※もちろん戸建でも鉄筋コンクリート造で作る人もいる。
まずは、自分の住む家が木造建築なのか鉄筋コンクリートであるか知る必要がある。
ここでは、一般木造住宅の人向けに部屋の壁の構造を解説していこうと思う。
一般木造住宅に住んでいる人は読み進めて欲しい。
ビスが打てる下地について
ボードを貼る前の状態は、柱、間柱の間に断熱材が入っている。
※断熱は外壁面にのみ入っていて、外壁に面していない場所には入っていない。
一般的な分譲住宅・注文住宅などは、石膏ボードの幅は910mm規格になっていることが多いと思う。
この910mmって言うのは尺貫法でいうところの3尺にあたる。
3尺=909mm、日本は現在メートル法なのでキリのいい910mmとしているんだと思う。
部屋の壁にビスを打つのに重要なのは、写真のような木がある場所はどこってことになる。
下地の幅
- 主柱(約10cm)
- 間柱(約4.5cm)
- 間柱(約3cm)
となる。
主柱が一番幅があるので、主柱がわかればビスを外す確率は減るのだが、ボードを貼った後、クロスを貼ってしまうと主柱の位置はわからなくなってしまう。
実際の石膏ボードを短くカットしたやつなんだけど、幅はそのままなので実際の幅を測ってみた。
上の目盛りが尺貫法で、下の目盛りがミリメートル表記のスケール。
ちゃんと3尺(91cm)ある。
30ってのが3尺ってこと。
下の目盛りは91mmってわかると思う。
こんな感じで、横にも張っていって部屋の壁になるんだ。
長さは実際にはフロアーから天井まで長いボードだけど、下地が見えた方がわかりやすいと思って短いものを使っている。
石膏ボードの中心にも大体、下地がある。
ボードの中心、1尺5寸(455mm)の所に下地が大体あるよ。
※場合によっては中心でない時もある。
下地の見つけ方
壁を手で叩いてみる
手の甲でコンコンってドアをノックするように叩いてみると、下地のない空洞の場所は軽い音が、下地のある場所は詰まった音がする
一番簡単な方法だけど、音を聞き分けられないと空洞の場所にビスを打つことになるので、無駄な穴をあけてしまう可能性がある。
下記で針を使った下地の道具の説明もしているのだけど、写真の道具も針を使って確かめるピラーズキャッチって道具。
針の反対側には写真のような丸い金属がついているんだけど、これは打診機能で叩いて音の変化で下地の場所の辺りをつける。
下地のある場所と、下地のない場所では音が違う。
実際使ってみると手でコンコン叩くよりは、音の違いがハッキリ聞こえる気がする。
下地があるとわかったら、針を刺して手ごたえがあれば実際に下地があるってことになる。
下地センサーで見つける
まずは動画を見て欲しい。
下地センサーは、下地がある場所に反応する。
下地がある場所では、ずっとピーって鳴る。下地のない場所になると音が止まる。
ピーって鳴っている範囲が下地の範囲となる。
メーカーによったり、商品によって対応できる厚みが違ったりするから、適したものを選ぶ必要がある。
お店の店舗の建物や介護施設なんかでは、12.5mm厚のボードではなく、15mm厚の石膏ボードを使っていたりする可能性がある。
一般住宅であれば、使用している石膏ボードは12.5mmだと思うが、防音の部屋などがある場合は石膏ボードの2重張りになっている可能性もあり、下地までの距離が変わってくる。
下地センサーの対応の厚みが何ミリまでなのか見ておこう。
下地センサーを下地の見える状態で使ってみたが、若干早く音が鳴るように思う。
両サイドで反応がある場所に印をしておいて、そのセンターにビスを打つようにした方が確実だと思う。
下地センサーが鳴りっぱなりになる場合、そこはボードの代わりにべニア板(Mクロス)が張ってある可能性があるよ。Mクロスは後で何かを取付けられるようにしているものなので、それ自体が下地の役割をしている。石膏ボードと同じように下地にビス止めされているのだが、べニア(Mクロス)に下地センサーが反応してしまうから、ボードのように下地は探しずらい。
シンワ測定 下地センサー
自分も使っている「シンワ測定 下地センサー」
検出深度「約19mm」なので、一般的な住宅の石膏ボードの厚み12.5mmの裏にある下地を検出してくれる。
シンワ測定 下地センサーHome+電線探知
同じ「シンワ測定 下地センサー」で検出深度も約19mmだけど、何が違うかと言うと電線(配線)を検知してくれる。
部屋にはコンセントの差し込みがあると思うけど、コンセントがあるような場所の石膏ボードの裏には配線が通っている。
もちろん下地を避けながら配線されていると思うが、ビスを打つ時、下地からそれてしまって配線を切ってしまう可能性も少ない可能性だけど、ない訳じゃない。
下地のある場所と、近くに配線の警告を知らせてくれる。
針で下地を確認する
下地センサーはあくまでセンサーなので誤作動の可能性もある。
正しく使えば、自分的にはそれほど誤作動はないが、センサーで確認した後に針を刺して確かめれば確実。
針で下地を探す道具は色々出ているけど、針で下地を探すって意味ではみな同じ。
自分の持っているやつで説明するね。
実際の下地を仮に作って、短くカットした石膏ボードで説明。
ロックを解除して手で握って下に押すと先端から針が出るようになっている。
手ごたえがあれば下地があるし、手ごたえなく針が根元まで入ってしまう所は下地がない。
下地がない箇所に刺すと、針がスコンと刺さるからわかると思う。
下地までの距離がわかる目盛りもついている。
針は下地の確認用なので細い針になっていて先端の丸い部分を密着させて針を押し出すので針が曲がりにくい。
確認した場所が目立たないよう細い針が採用されている。
針の反対側には磁石がついている。
「磁石なんて何に使うん?」って思う人もいるかもしれないが、これが結構便利。
下地センサーで下地の場所がわかったとして、針で確認して実際に下地があることがわかったとしても、石膏ボードもビスで止まっているため、棚の取り付けで打ったビスが、ボードビスに当たってしまう可能性はまだ残っている。
下地の場所がわかったら、磁石を使ってボードビスがないか確認できる。
もし、「ピトってくっつく」なら、そこにはボードビスがあるってことだから、そこにビスは打たないようにしよう。
ボードビスは、大体15cmもしくは20cm間隔で打たれていると思うから、少しずらしてやれば大丈夫じゃないかな。
※大工さんがビスの効きが悪いと感じて細かくビスを打ってある場所もある可能性もあるよ。
下地探しの鉄板パターン
ここまでの説明で、どうすれば確実に下地を探して、確実に棚などをビスで止められるのかをまとめると
- 電線探知の下地センサーで下地を見つる
- ピラーズキャッチの磁石でボードビスを避ける
- 針を刺して下地の確認する
配線の回避、下地の場所をセンサーで見つける、磁石でビスを見つけ避ける、針を刺して確認する。
この流れが一番理想だと思う。
※ここまでしても下地じゃない場所にビスを打ってしまうことも稀にある、部屋の壁に直でビスを打つのは自己責任でお願いします。