木工やってる人とか、大工さんでもなければあまり耳にしない名前じゃないかな?
でも、トンカチとかハンマーって言うと何となくイメージしやすいよね。
自分も明確にハンマーってどれ?、トンカチはどれ?と改めて聞かれると「ん、んーとね」など歯切れが悪くなりそう。
これを機に少し調べた、ネットでの回答の多くは、
ハンマーは叩く工具の総称なんだってさ。
トンカチは明確な明確な定義は、ないっぽい。
先端が金属で出来ていれば金槌(かなづち)
先端が木で出来ていれば木槌(きづち)
自分もよく知らなかったけど、最低限はこれぐらいのこを知ってればいいんじゃないかと思う。
で、玄翁は?って言うのを説明するね。
たぶんDIY的には玄翁があればいいと思っている。
玄翁(玄翁)
玄翁(げんのう)
- 丸玄翁(まるげんのう)は形状が丸い
- 四角玄翁(しかくげんのう)は形状が四角い
- 八角玄翁(はっかくげんのう)は形状が八角形
四角玄翁や八角玄翁は両側の打面以外に平面部分でも打つことができる。
まぁ自分は打面以外あまり使わないけど。
玄翁の特徴として打面がが両側についていて、「片方は平」で「もう片方は、ゆるやかな曲面」になっている。
先端が金属でできていて、両方が打面で、一方が平らで、もう一方がゆるやかな曲面になっているのを「玄翁」と呼ぶ。
打面に定規を当てて実際に見てみる。
隙間がなく平面になっていることがわかる。
定規を当てると、ゆるやかな曲面になっているのがわかる。
「なぜ?片方だけ曲面?両方平でいいじゃん?」て思う人もいるでしょうが。
そうなってるのには多少意味はある。
試しに釘を打ってみよう。
まず、平な面を使って釘を打っていく。
なぜ最初に平の面を使って釘を打つのかと言うと、最初から曲面の方で打つと、曲面の部分ではじかれてしまって打ちづらい。
なので、最初は平の方である程度は打っていく。
これぐらい打ったら、玄翁の平な面から、ゆるやかな曲面に変えて打つ。
打ち終わると、打面が曲面になっていることで釘が少しめり込むし、曲面だから材に傷がつきにくい。
定規を当てて見る。
少しめり込んだおかげでフラットになっている。
材に傷もついていない。
これが基本的な玄翁の役割だ。
釘が出っ張っていると衣服にひっかかったりして危ないし効きも悪くなる。
だけど、DIYでこれを必要とする人はどれだけいるのだろうか?
人にもよるが昨今のDIYの主流はビスだ。
家具類の製作ならそもそも釘は見せたくない。
ビス打って、それを隠すためにダボを埋めるって人の方が多そう。
そもそも現代のDIYに玄翁と釘の出番は極力低いと思っている。
※もちろん個人的な見解。
「じゃあ玄翁はいらないのかい?」と聞かれれば「NO」だ。
なければないで困る。
上画像は底板をつけて引き出しを作っていると思って欲しい。
シナベニア4mmを底板として取り付ける時はどうすればいいだろうか?
引き出しにべニアが入る溝を加工して入れるって方法もあるが、加工がひと手間かかる。
ボンドを塗った後、シナベニアを置いて釘で打つ方が簡単だ。
対象が小さいもの細いものにはビスは打ちづらい、もちろん小さいビスを使って止めるってのもありかもしれない。
そういう時は細くて小さい釘を使って止める。
プロが作る無垢の家具とかでもやっている方法だ。
無垢の家具といっても、引き出しの底や本棚とかの背板は合板を使う人も多い。もちろんなぜそうするかは依頼者に説明をしていると思う。それでも、すべて無垢がいいと言われたらそうするってのが一般的。
とても簡単に底板を取り付けられる。
引き出しづくりも難しく考えず出来るようになる。
引き出しの底板、本棚の背板、などは薄い形状のものが構造的にいい。
薄い無垢板などを使うと割れなどがおきやすいからだ。
背板も同じ理由だ。
なのでシナベニアを使えば、軽量化にもつながる。
一手間くわえるなら、溝を加工して溝にべニアをいれて底板を固定する方法もある。
フィニッシュネイルって言うエアー、または電動工具があればもっと簡単に底板を取り付けられる。
大変便利なんだが、フィニッシュネイルは釘の頭が細い。
釘の方が釘頭が大きく、頭が大きいということは強度も高いってことになる。
釘は頭で材を支えるし、頭が大きいものほど抜けにくい。
上画像で使用しているのは、石頭ハンマーっていう金属部分が大きいもの。
厚い材のホゾを入れる時や、ダボをハメる時は当て木をして叩くのにも玄翁を使う。
小さいものを叩いて入れる時は小さ目の玄翁で。
大きくて暑いものを叩いて入れる時は大き目の玄翁で。
玄翁は先端からなるべく離れた所を持とう。
とはいっても、あまり端を持ちすぎてもスポっって抜けたら困るから3cmぐらい余すように持つ。
先端から離れたところを持つと、釘に命中しにくいように思うが、玄翁はそうやって使うもの。
先端の金属の重さをテコの原理で最大限に引き出す道具だ。
そうすることで力を使わずして釘を打てるようになる。
金属のすぐ後ろの方を持って釘を打つ姿を見たら「あ、こいつ素人やな!」って思われるよ。
DIYでは、サイズ違いの玄翁がいくつかあればきっと大丈夫。
自分は、こういう八角玄翁がなんとなく好き。
あと、鑿(ノミ)を使う時にも玄翁は使うよ。
木槌(きづち)
木槌(きづち)
傷をつけたくない時に使うのが木槌。
家具を組み立てるときキズつけてしまうと直すのが大変。
しかし、自分は家具の組み立ての時などは、当て木をして玄翁とかのほうが多い。
塗装が終わっている部材などを組み立てる場合はゴムハンマーを使う。
組み立てで木槌ってのは、あんまし使わない。
だけど、鉋(かんな)の調整には木槌を使う。
鉋の台は硬い樹種で出来ているとは言え、金属の玄翁と比べたらそりゃ弱い。
玄翁で鉋調整してる人もいるけどね。
金属の玄翁で、鉋の刃を抜くために台頭なんかを叩いて割れてしまうこともある。
木槌なら鉋台を痛めることはない。
鉋刃の微調整にも使う。
もし、DIYで鉋を使う予定があるなら木槌は持っていた方がいいと思う。
ゴムハンマー
ゴムハンマー
樹脂ハンマーは、木工DIYで自分はあまり使わないので、ここぞって使用場面を知ってるいるなら教えて欲しい。
ゴムハンマーは、基本は「ホームセンターなどで組み立てれば完成」ってやつに使用するのに使える。
「組み立てればいいだけ」ってことは各パーツは仕上がっている。
色もついて、表面にクリア系の表面保護で艶まであったりする。
組み立てで、ダボの接合しようとすると意外と入らないってことがある。
そんな時ゴムハンマーを使えば材を傷つけずにはめることができる。
もし、先端が金属の玄翁で叩いたらどうなるかは明白だよね。
もちろん、当て木をして金属の玄翁でも大丈夫なんだけど。
ゴムハンマーは気にせず結構強く叩いても本当にキズがつかない。
家を建てる時、大工の仕事も終わりに近づいてくると建具ってのが搬入されてくる。
その建具ってのは組み立て式なので大工さんは結構みんなゴムハンマーを持っている。
ちなみに、
白いゴムハンマーは白系のものを汚したくない時。
黒いゴムハンマーは汚れが気にならない物に使える。
※黒いゴムハンマーは仕上げ前とかには使えるけど、仕上がり後の箇所を叩くには不向き。
自分は結構ホゾを入れる時なんかもゴムハンマーを使ったりする。
なくても問題はないと思うが、一本持っておくと便利なことは確か。