DIYをしている人なら大体の人が知っていると思われる「全ネジ・半ネジ」。
だけど、ネジやビスを扱ったことがない人は、その違いを知らない人も多いんじゃないだろうか?
ホゾで組むのであればビスは必要ないけど、気軽に簡単に作る場合はビスは必須だと思う。
そんな、今更聞けない「全ネジ・半ネジ」の違いと、どんな場面で使い分けるのかを説明したいと思う。
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全ネジと半ネジの違い
まずは、全ネジと半ネジの見た目の違いを見てみよう。
木材に使う一般的なコースレッドで説明するね。
全ネジは先端からビス頭手前までネジがきってあり、半ネジは先端から半分くらいまでネジがきってある。
半ネジは途中でネジをきるのを忘れた不良品ではないよ。
最初から理由があってネジを半分しかきってないんだ。
見た感じ、全ネジみたいに全体にネジがきってあった方がビスとして優れていそうに感じる人もいるかと思う。
確かに、正しく使えば全ネジの方が総合的には優れているのかもしれないが、作業性を考えるとそうでもない一面もある。
ビスを打つ時、細い材に打つ時には、下穴をあけないと材が割れる。
特に写真のように下穴をあけよう!
試しに下穴をあけないでビスを打ってみた。
下穴をあけないと、こんな感じに割れてしまうから注意。
材を無駄にするし、やり直すのも面倒だ。
下穴錐については下記記事を読んで欲しい。
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ビスの長さはどのくらいがいいのか?
取付ける板の2倍以上、3倍以内が適正と言われている。
ピッタリ2倍とかを気にしなくても大丈夫。
2mm、3mm、違っても気にしない。
大体そのくらいがいいよって基準だからね。
その基準を頭に入れて、自分が使う材料にあったビスを選ぼう。
半ネジ
半ネジの特徴を見てみよう。
半ネジをこんな感じで止める時、写真の説明の通りになる。
ネジ山部分は木材に入り込んでいき、ネジ山がない部分は自由に動ける。
ビスの頭は平たくなっているので木材を寄せていくことが出来るので隙間はあきにくい構造になっている。
ビスを打つ時、結構いい加減に押えていて最初隙間があったとしても、ビスが入り込んでビス頭が当たった所から木材を接合したい部材に向かって寄せてくれる。
全ネジとはこの部分が大きな違いかもしれない。
「だったら、全ネジはなんのために存在するんだい?」って話になるんだけど、半ネジにも弱点があるんだよね。
もしビスの頭が、錆などの劣化でポロっと取れたとしたら?
半ネジなので木材の中にネジ山がない場合、「スポッと」抜けちゃう。
ようするに「半ネジ」はビスの頭でもっているようなもの。ってことになるんじゃないかな。
野外で半ネジだと劣化で頭が錆びて取れる可能性は高くなるけど、屋内で使用した場合はそれほど気にする必要はないと思う。雨に濡れない環境化でビスの頭が取れるなんて何十年?って感じ。
全ネジ
全ネジの特徴を見ていこう。
全ネジをこんな感じに止めるとしよう。
全ネジで木材を固定したことがある人ならわかると思うけど、しっかり手で持っていたとしても、このように隙間があいてしまう。
なので、直角クランプなどでしっかり固定するか、ボンドで固定してから使わないと、このように隙間があく。
1度あいてしまった隙間は残念ながらビスを打ち込んでも埋まらない。
隙間があいてしまった場合は、1度抜いてからもう一度打ちなおすと隙間なく打てると思う。
隙間があきやすく固定してから打つとか面倒なんだけど、全ネジならではの特徴もある。
わかりやすくするため、全ネジの頭をぶった切ったものを用意した。
写真では全ネジを木材の上にのせてあるだけだけど、これが実際に木材の中に入っていると思って欲しい。
接合する木材の両方にネジ山がある。
だから、例えビスの頭が錆びて取れてしまったとしてもネジ山が効いてるので、取れる可能性は少ない。
全ネジと半ネジを組み合わせる
最初に半ネジを1本打つことで木に隙間なく打てて、材がピタッと密着する。
半ネジを1本打った横に、全ネジを打つ。
半ネジを打ったことにより、全ネジの特性である隙間があくことがない。
どの道、ビス1本ではクルクル回ってしまうから、ビスを2本以上打つ必要がある。
ボンドと併用することでさらに強度が増す。
半ネジでも隙間ができることはある、その場合は一度抜いてもう一度打つことでしっかり打てる。
ビスの構造から言えば、半ネジと全ネジの組み合わせは理想だけど、屋内で使うものであれば、半ネジだけでも問題ないと思う。