国内の有名メーカーのマキタや日立からは、「手押しカンナ」単体としてのものがなく、自動カンナと手押しカンナがくっついた機種しかなく、価格も20万円を超えたりして中々手が出しづらい。
なので、国内モデルとして長らくDIYをする人に愛されていた「リョービの手押しカンナ」。
ある時を境にネットでも取り扱い終了となっていて、一時的な在庫切れかと思ったんだけど、そうではなく廃番らしい。
リョービ手押しカンナは「音がうるさい」で結構有名なんだけど、それでもDIYで使える数少ない機種であることは間違いなかった。
2018年にリョービの電動工具事業を京セラに買収されリョービは京セラの子会社になったっぽい。
新しい会社名は「京セラ インダストリアルツールズ株式会社」として事業を開始したんだって。
なので、リョービの手押しカンナも廃番になる前には京セラ手押しカンナとして売られていたんだよね。
廃番になった今でも手に入れたい人はどうすればいいのか?
または代替えとなる機種はどれがいいのか?
などを説明したいと思う。
動画もアップしたよ。
HL-6Aのスペック
- サイズ:幅302×奥行710×高さ260mm
- 本体重量:13kg
- 最大切削幅:155mm
- 切削深さ:0~2.5mm
- テーブル寸法:長さ710×幅156mm
公式発表のスペックはこんな感じ。
この中で一番重要なのは、最大切削幅とテーブル寸法。
これが、材料を加工できる大きさの限界が決まるからだ。
ただ、卓上タイプの手押しカンナは大体似たか寄ったかなんだよね。
最大切削幅が155mm、約15cmなので、あまり大きな材は使えない。
しかし、作りたい物の部材単位であれば十分使える。
テーブルの長さは、長いほど材を安定して送れるので、長い材の平面出しが出来る。
プロの木工所で使うような手押しに比べると短いが、大型家具を作る予定がなければ問題ない。
制限はあるけど、あるのとないのでは大違いだと思うよ。
HL-6AとHL-6の違い
新品で購入する時なら最新型を買うことになるから問題はないんだけど、ヤフオクとかメルカリで落札する場合は注意が必要。
見た目が同じだから、初めて買う人は結構間違えるから商品の詳細情報とか写真を良く見た方がいい。
HL-6が前期モデルでHL-6Aが後期モデル。
見た目にほぼ同じだから間違えやすい。
もちろん、どちらでも使えるんだけど中古で手に入れる場合として前期モデルの方が古いので痛みが激しい場合が多い。
落札相場もHL6の方が安かったりする。
安く落札できてラッキーと思ったら、「あれ?みんなが使ってのと少し違うんだけど」ってなったりする。
ただ、商品写真のここのロゴを見るのが一番間違いがない。
RYOBI HL-6って書いてあるのがHL-6。
HL-6は本体の青い部分が少し緑がかっていることが多いような気がするが、実際どうなんだろ?
まぁ記載されているロゴを見るのが確実かと。
ここが、RYOBI HL-6Aって書いてあればHL-6A.
ちなみに自分はあえてHL-6をヤフオクで手に入れた。
なぜHL-6にしたかと言うと、
- まず落札相場が安かった
- 見た感じが綺麗だった
- 刃が切れる状態にあった
- 変速ダイヤルがついてる
こんな理由で少しでも安く手に入れたかったってのが本音(笑)
HL-6の特徴として変速ダイヤルがついている。
これは後期モデルのHL-6Aにはない。
この変速ダイヤルはなんのためにあるかって話なんだけど、上の写真を見るとわかるように、材の幅の広さによって使い分けろって機能。
ダイヤルをEにするとMaxの回転で音が超うるさい!
ダイヤルをA~Bの位置に合わせると音が静か。
自分は常にEのMaxで使っている。
「なら変速ダイヤルいらないじゃん」って思うかもだけど、スイッチ入れた瞬間からMaxの音量だとちょっとビビる(笑)
なのでスイッチ入れる前はCぐらいに合わせておいて、スイッチを入れてから徐々に回転を上げると心の準備が出来るんだよね。
まぁ気持ちの問題だと思う。
では、なぜ後期モデルのHL-6Aには変速ダイヤルがついていないのかと言うと、この変速ダイヤルは故障しやすいらしい。
実際、自分が落札したHL-6もA~Bの位置にダイヤルを合わせると「ンー」って音だけして回転しない(笑)
「あれ?故障したやつ掴まされた?」って思ったけど、ダイヤルの回転を上げていくと回り出した(内心ホッとした)
出品者絶対知ってただろうに記載してなかったな(怒)
でも、実際問題そんな低速にすることはないので問題なし!
ただ、これからリョービ手押しカンナを落札したいって人は、ロゴが「KYOCERA AHL-6A」となっているものが製造が新しいものだと思うので、出品されていたら狙い目だと思う。
ただし、落札額は高くなることは予想される。
ヤフオクやメルカリで手に入れる
新品で購入が出来ないのであれば、購入した人からヤフオクとかのオークションなどを通じて買うしかない。
一般の人以外にも、中古を扱うショップなども出品している。
「リョービ手押しカンナ HL-6」の落札の相場は大体2万円~7万円ほど。
もちろん状態が悪いものほど安くなり、状態の良いものほど高くなる。
新品で5万円ほどで売られていたものを中古で普通に5万円とかで出品してたりするんだよね。
新品未使用なら5万円の価値はあるかもだけど、使用感たっぷりだとちょっとって感じ。
ヤフオクは最後の10分ぐらいから急激に動きだしたりするから、それまで価格が安くても最後の最後まで、いくらで落札できるか読めなかったりする。
自分で最初に価格を決めて深追いをするのはやめた方がいい。
日が経てば、また似たような状態のものが出品されるので予算内で落札できるまでチャレンジすればいい。
3万円台で状態のいいものを落札できたらラッキーって感じかもしれない。
状態の悪いものを落札してしまうと、届いてからのメンテナンスも時間かかるからね。
安物買いの銭失いにならないように。
メルカリでの出品も大体相場は一緒だと思う。
状態がいい中古で4万円~6万円といった所かな。
メルカリは利用したことがないのでなんとも言えないが、値下げ交渉とかしてくれるのかな?
でも、相場を知っている人ならあえて安くすることはないだろう。
何も知らず、ただただ処分したいって人からの出品であれば、思わぬ価格で購入できる可能性もあると思う。
代替え機種
「中古に何万円も払いたくない、それなら新品で同じような機種はないの?」
べつに京セラ(旧リョービ)には、こだわらないって人もいるかと思う。
イリイ 電動手押しカンナ盤6インチ TR-404EP
【スペック】
- 最大切削幅152mm
- 最大切削幅3mm
- 角度調整付きフェンス
- 切削深さがわかるゲージ付き
- ブレードガード(カバー)で安全に切削
- 安全スイッチ付き
- 電源AC100V
- 重量14.5kg
国内から買える小型手押しカンナとしては、このイリイの手押しカンナTR-404EPが代替え機種になると思う。
価格も44,000円ほどなので、中古に4万円とか5万円を払いたくないって人は、このイリイの手押しカンナがオススメだと思う。
リョービは中古市場でも人気があるので価格がなかなか落ちない。
もう欲しくても買えないってのが中古市場での価格に拍車がかかるので、機能以上のものにお金を払うことなっていることもある気がする。
新品で購入できる物なら、各部パーツなども手に入りやすいので、中古のリョービとかは諦めて、イリイの自動カンナを購入するのも一つの手だと思う。
最大切削幅が152mmと、スペックもほぼ変わらない。
令和5年現在では、これ以上の手押しカンナとなると、プロ用の大きくて価格の高いものになる。
リョービの代替えと考えると、今のところこれしかない感じだと思う。
今のリョービのやつが壊れたら、自分も次はこのイリイの手押しカンナにしようと思ってる。
イリイもいつ廃番になるかわからないけど、その時まで新品で買えるならね。
手押しカンナについての詳しくは下記記事を読んで欲しい。
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